別のモバイル回線を検討したいのですが、どんな回線を選べば良いのかわからなくて・・・。
インターネット回線を選ぶうえで、最初に決めることは、「モバイル回線」と「固定回線」どちらにするかです。
モバイル回線は、「導入の敷居が低い」という点が大きなメリットとなります。その理由は、固定回線で必要になることが多い「導入工事が不要」であるからです。特に、賃貸物件や集合住宅に住んでいる方で回線導入工事が必要となれば、物件管理者との交渉なども必要になってきます。
また、モバイル回線は、「モバイル」という名称の通り持ち運びを前提に提供されているサービスが多いため、1回線で家でも外出先でも使える点が大きなメリットになります。
モバイル回線を選んでいくうえで、必要最低限知っておくべきモバイル回線の基礎知識をまとめたので、ぜひ目を通してください。
【基礎知識1】モバイル回線とは?
まずは、モバイル回線の定義をしておきます。このサイトでは、インターネット回線を大別して「モバイル回線」と「固定回線」に分けて考えるようにしています。
その前提で「モバイル回線」とは、インターネット回線接続サービスを無線形態で提供するものを指しております。従いまして、モバイル回線はサービス提供エリア内なら、Wi-Fiルーターなどの対応機器を持ち運べば、どこでもインターネットに接続することができることになります。この点は、固定回線と比較して大きなメリットとなり、回線選びをするうえで、重要な視点となります。
モバイル回線を選ぶ理由
- 回線工事の必要がなく、お手軽に使い始めることができる
- 家でも外でも使える
「モバイル回線」と「Wi-Fi」の違いを理解する
- モバイル回線
モバイル回線とは、無線の電波を使用してインターネットに繋ぐ回線のことを指します。いわば、「インターネットの世界への入り口となる回線」考えてもらえば、理解しやすいかもしれませんね。 - Wi-Fi
Wi-Fiは、「無線LAN」と呼ぶこともありますが、スマートフォンやパソコンなどの機器を無線で繋げるための規格を指します。つまり、Wi-Fiや無線LANだけではインターネットに繋ぐことは出来ません。モバイル回線や固定回線を問わず、必ずインターネットに繋ぐための回線を別に準備する必要があるのです。
【基礎知識2】モバイル回線の特徴
モバイル回線の強み
回線開通までの時間が短い
モバイル回線は、契約が済んでしまえば、基本すぐに使用することが可能です。
固定回線である光回線は、事前に確認することが多く、さらに工事が必要になると開通まで2~3週間程度は必要となるため、モバイル回線の開通のお手軽さはひとつの強みです。
家でも外でも、どこでも使える
持ち運び型のモバイルWi-Fi機器を使用すれば、家でも外でも同じモバイル回線が使えるので、家でもモバイル回線を使用するという方は、コストを抑えることができます。
外出中に自宅で他にインターネットを使用する方がいない単身世帯の方や、自宅で常時インターネットに接続する必要のある機器が無い方は、モバイル回線だけでインターネット生活を送っている人も多いです。
スマホ契約のモバイル回線で全てを賄うのも有り
スマホで契約しているモバイル回線だけで全てのインターネット接続を賄うことも可能です。
スマホにはテザリング機能が付いていることが多いと思います。インターネットに接続する機器(パソコンなど)が常時インターネット接続する必要が無く、接続頻度も少ないスタイルの方なら、スマホのテザリング機能だけでインターネット接続を賄ってしまうのも有りです。
スマホの回線を契約しているキャリアによっては、テザリング機能に追加費用が必要な場合もありますが、別途回線を契約するよりは安く済ませることができます。
ただし、スマホ通信容量の消費が増えるため、通信容量制限に気をつけるようにしてください。
「テザリング」とは?
普段スマホで使用しているインターネット回線を、他の機器でも使うことができるようするスマホの機能を「テザリング」と呼びます。スマホで使っているインターネット回線を他の機器にも分け合うイメージですね。
テザリングは、一般的に「Wi-Fi」「USB」「Bluetooth」いずれかの手段を使い、パソコンなどの機器をスマホ経由でインターネットに接続することになります。
注意点としては、テザリングで使用したインターネット通信量も、スマホの通信量に加算されることになるため、スマホの通信量制限には気を付けるようにしましょう。
モバイル回線の弱み
通信量制限がある
モバイル回線の契約には、原則、通信量制限があり、月に使う通信量に応じたプランが用意されています。また、月単位の通信量だけでなく、日単位での通信量制限が設定されている場合もあります。
契約した通信量を超えた場合でも、インターネットに接続できなくなるということはありません。しかし、通信速度制限がかかり、通信速度が大きく落ちてしまいます。
速度制限が解除される日は、キャリアにより異なりますが、翌月1日に解除される場合が多いです。
また、追加料金を支払って、通信量を追加するという方法もあります。しかし、通信量の追加費用は割高に設定されているので、普段使用している通信量がどれくらいであるかを意識的にチェックする習慣を付けるようにしましょう。
通信速度制限がかかると
通信量制限を超えて通信速度制限がかかると、一般的には通信速度が「128kbps」に制限されてしまいます。
128kbpsという通信速度は、通常の通信速度と比較して、理論上1/1,000くらいに落ちることになるので、動画の閲覧が難しくなることはもちろん、Webサイトの閲覧でも画像の読み込みに時間がかかったりと、普段のインターネット利用時の快適さは無くなってしまいます。
通信速度が固定回線と比べて低い、安定しない
モバイル回線の通信速度は、固定回線の光回線と比べると低めで、電波を使用しているため安定性も劣ります。
具体的には、通信速度は光回線が下り1Gbps以上であるのに対して、モバイル回線は、現在、最も一般的な4G回線やWiMAXで100Mbps~500Mbps程度と考えてください。(回線の種類やエリアによっては、更に高速なモバイル回線もあります。)
上記通信速度は、理論速度であり、実際の通信速度は、エリアや時間帯などにより大きく異なりますが、良いコンディションでも50Mbps程度と考えてください。
インターネットのコンテンツの中でも、比較的高速な通信が必要なYou Tubeなどの動画閲覧でも数MbpsあればフルHD画質の動画は見ることができますので、モバイル回線でも通常のインターネットコンテンツは十分に楽しめます。
ただし、安定性という面においては、光回線と比較して劣ります。通信速度が不安定な時は動画がカクついたり、止まってしまう、ということが起こることもあります。
接続できる機器の数に制限がある
モバイル回線で使用することが多いWi-Fiルーターには、同時に接続できる機器の数に制限があります。接続可能機器数はWi-Fiルーターにより異なりますが、モバイル型なら5台~20台くらい、据え置き型のホームタイプは20台~60台くらいまで接続ができます。
自宅でもモバイル回線を使用することを考えている方は、同時接続可能機器数を確認してください。スマートフォンやパソコンだけでなく、スマートスピーカーやChrome Castといったストリーミングデバイスなど、自宅でモバイル回線を使用する機器数が意外と多いことに気付くかもしれませんね。
【基礎知識3】モバイル回線の種類
モバイル回線にも、いろいろな種類がありますが、選択肢としては以下の3種類の中から回線を選ぶことになります。
No | 回線 | 説明 |
---|---|---|
1 | 4G/5G | NTTドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアが提供する回線。MVNOとして3大キャリアの回線を別の事業者が提供する、いわゆる格安SIMもこの回線に属する。 |
2 | WiMAX | データ通信に特化した回線で、4G回線より高速な通信ができる。4G回線では、通信量制限があるのが一般的だが、WiMAXには通信量制限が無い点が大きなメリット(ただし、3日間で10GBの制限は有り)。 |
3 | クラウドWi-Fi | 2019年に登場した新しい回線。特定の1社のキャリア回線でなく、3大キャリアの回線を使うことができる。通信量制限も緩く大容量を使えるプランが比較的低価格で利用することができる。 |
モバイル回線は、基本的にその回線を利用するWi-Fiルーターと呼ぶ機器を使用してインターネットに接続することになります。
Wi-Fiルーターは、持ち運びを前提とした「モバイルルーター型」と、家に設置する「ホームルーター型」から選ぶことになります。
【モバイルルーター型】 持ち運ぶことを前提にしたモバイルルーター。 バッテリーで稼働するので、バッテリー使用可能時間は要チェックです。 |
【ホームルーター型】 家やオフィスに設置する据え置き型ルーター。 接続機器台数が多いモデルが多く、AC電源で稼働するなど、宅内で快適に使用できるよう設計されています。 |
各モバイル回線の特徴
各モバイル回線の特長
- 4G回線(5G)
・対応エリアが広い
・電波の繋がりやすさ
・通信量制限がある - WiMAX回線
・通信量制限が無い(実質は10GB/3日)
・4G回線と比較して、繋がりにくいエリアがある
・auの4G回線と併用することが出来、電波が繋がらないリスクを下げることができる
- クラウドWi-Fi
・通信量は無制限や、大容量が前提
・国内3大キャリアの回線が使える
・海外でも、そのまま利用できる
それぞれのモバイル回線の特徴は、以下のページにまとめていますので、確認してください。
【基礎知識4】モバイル回線の選び方
具体的にモバイル回線を選ぶ際のオススメは、別記事で紹介しますが、回線選びの際に着目すべきポイントは、以下の4つです。
主に使用する場所に電波が届いているか
まずは、主に使用する場所に電波が届いているかを確認しましょう。モバイル回線のエリアは全国に拡がっているので、サービス対象エリア外ということは稀ですが(5G回線を除く)、建物の中には電波が届いていない、ということもあるため、自宅をメインに使用する場合は、必ず事前にチェックをするようにしましょう。
通信量制限
モバイル回線は、原則、通信量制限があり、通信量に応じたプランが用意されています。
当然、通信量が多くなれば費用も高くなることになります。動画閲覧など大容量通信が必要なサービスを使うことを想定している場合は、大容量通信のコスパに優れたWiMAXなどを候補に検討しましょう。
通信速度
インターネットを使用する目的により、必要となる回線の通信速度が決まります。
動画閲覧など速い通信速度が必要な用途が目的なら、通信量も必然的に多くなってくるので、前項の通信量制限と一緒に通信速度も考える必要があります。
通信速度は、理論上の通信速度に加えて、実際の速度である実効通信速度を知ることができれば安心ですね。当サイトでは、オススメ回線の紹介記事にできるだけ実行通信速度を記載するようにしていますので、回線選びの参考にしてください。
コスト・割引
回線選びで1番気になるのは、コストという方も多いと思います。
考慮すべきコストには、初期費用・月額利用料・解約料・端末レンタル料など、多くの要素があります。
また、割引についても多種多様で、キャッシュバックやルーター機器レンタル無料や、無償提供などのキャンペーンも実施されております。
ちなみに、複数年利用を前提とした割引制度が多いため、モバイル回線選びは、よく検討するようにしよう。
コスト・割引については、時期やタイミングにより変わっていくので、定期的に当ブログ「便利モノ チャンネル ネット回線部」をチェックしてください。
まとめ ~モバイル回線の基礎知識~
「モバイル回線の基礎知識」ということで、モバイル回線の特徴と、モバイル回線の種類、回線選びの際の着目ポイントをまとめました。
モバイル回線は、提供しているサービスの種類や事業者も多く、日々新しいキャンペーンが展開され、お客様の争奪戦が繰り広げられている状況です。同じサービスでも、契約するタイミングや条件によって、割引内容も変わったりします。
また、サービスプランや、提供エリアも、どんどん新しいものが出てきます。特に5G回線は、これから本格化してきます。
このように、日々変わってくるモバイル回線サービスの内容を理解するためにも、必要最低限の基礎知識を当記事でまとめたので、できるだけ理解できるまで読み込んでもらえると嬉しいです。
回線選びの最新情報も当ブログで発信していきますので、定期的に当サイト「便利モノチャンネル ネット回線部」を訪問してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。