これからインターネット回線を選んでいくうえで、光回線を候補に考えている方向けに、必要最低限知っておくべき光回線の基礎知識をまとめたので、ぜひ目を通してください。
【基礎知識1】光回線とは?
光回線とは、光ファイバーケーブルを用いてインターネットに接続する回線のことを指します。光回線や光ファイバーケーブルの技術的な話に触れると長くなるので、ここでは割愛しますが、光回線を選ぶ理由はズバリこれです。
光回線を選ぶ理由
- 通信速度が速く、安定している
- 通信量制限が無い(使い放題)
次章では、もう少し詳しく光回線の特徴を紹介します。
【基礎知識2】光回線の特徴
光回線の強み
通信速度が速い
光回線は、個人が利用できるインターネット回線の中では、現時点では、最も通信速度が速い回線です。
インターネットで提供されるサービスは、You Tubeなど動画を中心としたデータ通信量が多いものが主流になっている。かつ、4Kなど動画の高画質化も進んできているので、より速い通信速度が必要となってきており、通信速度の速い光回線のニーズは今後も広がっていくでしょう。
光回線の通信速度は、1Gbpsがスタンダードな回線速度だけど、それ以上の高速通信に対応した光回線もあります。
「1Gbps」とは?
「bps」とは「bit per second」の略で、1秒間に送ることができるビット(データの単位)となります。
例えば、皆さんが一般的に使っているスマホの4G(LTE)回線は、「100Mbps」前後のものが多いのですが、光回線の一般的な回線速度は「1Gbps」。つまり、光回線は4G回線の10倍の速度が出る、ということになります。
※あくまで規格上の通信速度であり、実際の通信速度は規格上の通信速度より低くなります。
通信が安定する
光回線は、光ファイバーケーブルを使ったインターネット回線である、と冒頭で書きましたが、この光ファイバーケーブルは、外部からのノイズに強く、それが通信の安定に繋がっています。
通信が安定することのメリットは、例えば以下のようなことがあります。
通信が安定することのメリット
- 動画を快適に視聴できる
通信速度が安定することによって、動画を見ているときに、途中で映像が止まったり、荒くなるようなことが減ります。オンライン会議などで動画を利用するシーンでも同様の効果があります。 - オンライン対戦ゲームでのラグが減る
インターネット対戦ゲームをやる方なら経験したことがあると思いますが、対戦相手や自分の動きが1テンポ遅くなったりして、プレイに支障がでたことは無いですか? 通信が安定することにより、このようなラグも軽減されます。
通信量制限が無い(使い放題)
光回線には、スマホで使っている4G回線のような通信量制限がありません。(フレッツ光ライトなど、一部のサービスでは通信量制限がある契約もあります。)
通信量制限が無いので、多くの通信量を使う動画サービスやビデオ通話なども、通信量を気にすることなく楽しめるのがポイントです。
2020年からテレワークが一気に広がり、自宅からインターネットでオンライン会議に繋ぐことが増えた方も多いのではないでしょうか。学生の授業がオンライン化されたり、自宅で過ごす時間が増えたことにより動画を見る時間が増えてませんか?
また、パソコンやPS4などのゲームをする方は、頻繁にOSやソフト、ゲームのアップデートがあると思いますが、これらのアップデートには、数GBといったデータ通信量を必要とするものもあります。このようなアップデートを通信量制限のあるモバイル回線などで実施すると、時間もかかるうえに、一発でデータ通信量の上限に達してしまった、なんてことも起こってしまいます。
2020年になってから、一気にインターネット通信量が増えたことは、多くの家庭で起こっていることで、今後も通信量が増え続けると考えられます。インターネットを使った様々なサービスを利用するシーンが増えることを想定すると、光回線を自宅に引くことは必須とも言えるのではないでしょうか。
光回線の弱み
工事が必要となる場合がある
住居が光回線に対応していない場合は、回線工事が必要となります。
回線工事が必要な場合、工事費用が発生したり、光回線の開通まで時間がかかることも想定されるので、急いで光回線を開通したい方は気をつけてください。
回線工事が必要かどうかは、光回線を申し込む事業者や販売代理店が調べてくれるケースがほとんどなので安心です。
ちなみに、工事が発生する場合は、工事費用が別途発生するケースがほとんどです。しかし、回線加入特典として、工事費が無料になったり、割引される制度があったりするので、上手く割引制度を利用しましょう。
回線利用料金が他の回線と比べて高めの設定
光回線の回線利用料金は、他の回線と比べると少し高めの設定です。また、住居形態によっても料金が異なり、マンションよりも戸建てのほうが割高に価格設定されているんだ。
この理由は、マンションでは光回線や、それに関連する機器を複数住戸で共有することになるため、1住戸あたりの利用料金を抑えることができる一方、戸建ては回線を専有することになるからなのです。
無線LAN機器は自前で準備する必要がある
今までモバイル回線を使用していた方は、モバイルルーターの無線LAN機能を使ってスマホなどの機器をインターネット接続していたと思います。
光回線を契約すると、ONUと呼ぶ光回線の終端装置を回線事業者からレンタルすることになります。このONUが自宅の光回線の入り口になり、ルーターを接続して各機器をインターネットに接続することになりますが、これだけでは無線LANは使えないケースが大半です。無線LAN機能が付いたルーターを自前で準備する必要があります。
無線LAN機能が付いたルーターは、以前より随分安くなり、数千円から購入することができるので、金銭的な負担は大きくないですが、無線LANを使うには別途機器が必要になる、ということは覚えておいてください。
ちなみに、通信速度が2Gbps~と高速な光回線で有名な「NURO光」は、追加料金無しで高速無線LAN機能がついたONUをレンタルすることができるので、オススメです。「NURO光」の詳細は、以下のページで確認できます。
【基礎知識3】光回線の種類
こんな声をよく聞きます。
そうなんです、色々なサービス名で光回線のCMなどを目にするため「よく分からない」のは、当たり前です。
そこで、光回線の種類を理解するために、整理してみます。
回線を管理している事業者を軸に、光回線を大別すると以下のように分類できます。
No | 回線事業者 | サービス | 説明 |
---|---|---|---|
1 | NTT | フレッツ光 | NTTが提供する光回線。別途プロバイダとの契約が必要。現在は、光コラボレーションとして販売されることがメインとなっている。 |
2 | 光コラボレーション | NTTのフレッツ光回線とプロバイダがセットになった回線。多くのプロバイダがサービス提供している。 | |
3 | KDDI | auひかり | KDDIが管理する光回線。光コラボレーション同様、プロバイダとセットで販売される。 |
4 | So-net | NURO光 | SONYグループが管理する光回線。プロバイダはSo-netのみ。 |
5 | その他 | 色々有り | 地域の電力会社やCATV事業者が提供している。 |
光回線サービスは、光回線を管理する「回線事業者」と、回線をインターネットと繋げる役割を担う「プロバイダ」の組み合わせで成り立っています。
上記表1の「フレッツ光」は、NTTが提供する光回線ですが、フレッツ光の契約だけではインターネットは使えず、別途プロバイダとの契約が必要となります。現在、NTTはフレッツ光回線だけの販売は、積極的に行っていません。NTTの光回線を契約する場合は、NTTの光回線とプロバイダ契約がセットになっている「光コラボレーション」という形態で回線契約することになります。
NTT以外の光回線を検討する場合は、3の「auひかり」か、4の「NURO光」が候補になります。
※5の地域の電力会社やCATV事業者が提供する光回線サービスを含めると、選択肢が多くなりすぎるため、まずは2,3,4のサービスの中で検討をすることをオススメします。そのうえで、5の地域の事業者が提供する光回線で気になるサービスがあれば、更に比較検討するようにしましょう。
プロバイダとは
各回線の特長
前項で説明した各光回線は、多くの事業者から販売されています。オススメの光回線の紹介は、別の記事でも取り上げますが、主に候補となる以下の3種の光回線の特長を簡単に紹介しておきます。
光コラボレーション
NTTフレッツ光を回線としているため、他の回線と比較して、対応エリアが全国に広がっています。また、「光コラボレーション」として多くのプロバイダがサービスを提供しており、プロバイダ同士が差別化を図るため、キャッシュバックや工事費無料など、色々なキャンペーンを展開しております。
各社が「光コラボレーション」として、独自のサービス名称で光回線サービスを提供しておりますが、元となる回線はNTTが提供するフレッツ光で共通しております。
例えば、以下のバナーに表示されている「So-net光プラス」は、So-netがプロバイダとしてNTTの光回線を提供する「光コラボレーション」のサービスのひとつとなります。(「So-net光プラス」は、光コラボレーションの中でも、価格とサービス面でオススメの回線です。)
auひかり
「auひかり」は、NTT系の光コラボレーションと比較すると、サービス提供プロバイダの数は少なく、サービス提供エリアも限定されます。全国規模でサービスを展開するNTT系の光回線は利用者も多く、エリアや時間帯、居住形態(特にマンション)によっては、回線の混雑が起きる可能性もあったりします。
一方の「auひかり」は、使用回線がNTT系とは別のため、回線の混雑が少なく、実質的な速度はNTT系よりも速く、満足度が高いという評判も目にすることが多いです。
自宅がサービス提供エリアなら、「auひかり」は、検討する価値がある光回線になると思います。
NURO光
「NURO光」は、回線速度が標準で「2Gbps」と高速であることが一番の特長です。更に高速インターネットが必要な方向けに「10Gbps」「6Gbps」のプランも用意されている。
光コラボレーションとauひかりは、複数のプロバイダから選べるのに対して、NURO光を提供するプロバイダは「So-net」のみとなります。
また、サービス提供エリアは、関東・関西・中部・北海道・九州の一部エリアとなります。
サービス提供エリアが限定されますが、提供エリアにお住まいの方なら、更に高速な光回線が比較的安い月額料金で利用できるため、コスパが高い光回線でオススメです。
【基礎知識4】光回線の選び方
光回線を選ぶ際のオススメ回線は、別記事で紹介しますが、回線選びの際に着目すべきポイントは、以下の3つです。
サービス提供エリア
まずは、使用するエリアがサービス提供エリアであるかどうかを確認しましょう。NTT系の光コラボレーションなら、サービス提供エリア外の可能性は低いですが、auひかりとNURO光のサービス提供エリアは全国ではないため、事前に調べておく必要があります。
NTT光コラボレーション サービス提供エリア
以下のサイトでサービス提供エリアを検索することができます。
au光 サービス提供エリア
NURO光 サービス提供エリア
回線速度
光回線の回線速度は、現在「1Gbps」が基本となっていますが、マンションタイプでは、接続方式によっては、「100Mbps~200Mbps」になる場合もあります。
具体的には、マンションに備わっている配線設備によって、接続方式が決まってくるのですが、VDSL方式になると、最大「100Mbps」になってしまう点は、覚えておいてください。
VDSL方式とは
コスト・割引
回線選びで1番気になるのは、やっぱりコストかと思います。
考慮すべきコストには、初期費用・工事費用・月額利用料・解約料・端末レンタル料など、様々あります。
また、割引についても多種多様ありますが、まずは、「使っているスマホのキャリアとのセット割引」を検討し、プロバイダや販売代理店が提供するキャッシュバックや工事費無料などの「キャンペーン」を活用するようにしましょう。
ちなみに、光回線は原則、複数年利用を前提とした割引が前提となっているため、転居する可能性がある場合は、契約期間を考慮して回線を選ぶようにしてください。
コスト・割引については、時期やタイミングにより変わります。最新の情報を当ブログ「便利モノ チャンネル ネット回線部」に掲載するようにしますので、当ブログを定期的にチェックしていただけますと幸いです。
まとめ ~光回線の基礎知識~
「光回線の基礎知識」ということで、光回線の特徴と、光回線の種類、回線選びの際の着目ポイントをまとめました。
光回線は、提供しているプロバイダも多く、日々新しいキャンペーンが展開されている状況です。同じプロバイダでも、契約するタイミングや条件によって、割引内容も変わったりします。
また、サービスプランや、提供エリアも、どんどん新しいものが出てきます。
このように、日々変わってくる光回線サービスの内容を理解するためにも、必要最低限の基礎知識を当記事でまとめてみました。
回線選びの最新情報も当ブログで発信していきますので、定期的に当サイト「便利モノチャンネル ネット回線部」を訪問していただけますようお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。